2020年11月10日に発売されたアクションRPG『天穂のサクナヒメ』の詳細なレビュー記事です!
米作りの大変さを痛感できる新感覚ゲームで一般的なアクションRPGでは味わえない面白さがありました。
掲載画像はすべて序盤のものを使用しているので、あらすじを超えるネタバレはありません。最後まで安心して読めますから、ぜひ購入前の参考にどうぞ!
- 米作りが本格的で楽しい。
- 主人公の成長が微笑ましい。
- ストーリーが分かりやすい。
- バトルも米作りも難しい。
- 米を作らないと強くなれないシステムが人を選ぶ。
- 大人は飽きてしまうかも。
天穂のサクナヒメの項目別評価
ストーリー | (4) |
グラフィック | (4) |
バトル | (4) |
米作り | (5) |
ゲームの難易度 | やや難しい〜難しい |
『天穂のサクナヒメ』とは
『天穂のサクナヒメ』は2020年11月10日に、PlayStation4、Nintendo Switch、PC向けに発売されたアクションRPG。
アクションバトルは昔ながらの“横スクロール”で進み、さまざまなギミック(仕掛け)が施されたステージを踏破していくゲームです。
本作最大の特徴は「米作りが主人公を強くする」と言うこと。一般的なRPGは敵を倒して経験値を獲得しますが、『天穂のサクナヒメ』では、作った米の美味しさや香りの良さ、収穫量など、質の高い米を作ることで主人公のステータスが上昇する仕組みになっています。
昔の農家の栽培方法で米を作り、田植えの時期や水温の調整など、かなり本格的にできるユニークなゲームです!
『天穂のサクナヒメ』の評価・レビュー
総合評価:(4)
インディーズゲームで異例のミリオンヒットを記録したとのことで、気になって試しにプレイしてのですが、なるほど確かに一般的なアクションRPGとは違ってユニークなゲームだなと感じました。
作った米の完成度が主人公の育成に直結するゲームは世界初なんじゃないですかね?
ストーリーは“日本の古き良き昔話”のようなテーマで子供向けではありますが、大人も普通に楽しめるでしょう。(大人には若干物足りないかもしれないが)
本作のメインコンテンツでもある米作りは、“本格さ”がとにかく異常。田んぼの土壌管理、種の選別から始まり、田植え、収穫、さらに田んぼに張る水の量だけでなく温度の管理までできます。収穫後の脱穀などももちろんやります。
1年かけて自分で作った米の質が主人公の強さに還元される仕組みです。
細部まで米作りを堪能出来るのでその分、難易度は高めですがとても面白い体験ができます。強くなっていく主人公をみて達成感も感じられるでしょう。なにより、米作りの大変さも痛感できるから子供への教養ゲームとしても良いかもしれないとも思いましたww
バトルに関しても、昔ながらの横スクロールアクションを進化させたような上下左右に広いステージで、様々なギミックが用意されているから楽しめるはずです。
本作で気になったのはゲームの難易度。
米作りも敵のとバトルも難しめだと感じたので、残念ながら誰にでもオススメはできません。一応、ゲームの難易度は変更できるのですが、米作りを無視すると主人公が一向に強くならないので、その場合は難易度を下げても難しいままです。
また、米を作らないと主人公を強化できない育成システムがユニークで面白い一方、途中から面倒くさくなってくる可能性もあります。
全体的に面白いゲームだと思っていますが、人を選ぶ育成システムとステージ難易度の高さを鑑みて総合評価は(4)としました。
難易度に関しては、アクションゲームを普段からやり慣れている人なら特に問題はないと思うので、気になる人はプレイしてみてはいかがでしょう。
\ 『天穂のサクナヒメ』購入者たちの /
『天穂のサクナヒメ』のストーリーは分かりやすい!
ストーリー:(4)
武神と豊穣神を両親に持つサクナはぐうたら生活を送っていたが、ある日、神界に迷い込んだ人間たちを都に侵入させてしまった挙句、主神への献上物である米の備蓄を全て台無しにしてしまう。サクナは罰として、鬼が住まうヒエノ島の調査を命じられ、人間たちとともに泣く泣く都を去ることに…。
- 公式サイトのあらすじを要約
あらすじでストーリーが何となく想像できるくらいに、『天穂のサクナヒメ』のストーリーは分かりやすいのが特徴です。(あらすじだけで理解できるゲームは意外と稀)
感覚的には「日本昔話」でしょうか。大人も子供も思わず見入ってしまうような感じですね。雰囲気は子供向けでも大人も楽しめる内容になっています。
とくに大人目線で見ると、主人公サクナの成長ぶりが微笑ましくなります。生意気な神が人と一緒に生活することで人間的に成長していく様は、まるで子供の成長を見届ける親のような感覚。(子供いないけどwww)
ただ、ほのぼのし過ぎて大人には少し物足りないかなとも感じました。大人が欲する刺激が少ないので、人によっては途中で飽きてしまう可能性もあります。
グラフィックは昔ながらの雰囲気が進化!
グラフィック:
『天穂のサクナヒメ』のグラフィックはもちろん綺麗。とくに水の表現が素晴らしいです。
見た目はPS2時代を彷彿とさせるような雰囲気ですが、実際にプレイすると進化しているのが実感できます。
気になったのはアニメ調のグラフィックのためリアルさに欠けること。リアル重視のゲームが多い現代では、人によっては物足りないと感じてしまう可能性もあるでしょう。(私は昔のゲームも好きなので全く気になりませんでしたが)
ステージは横スクロールで自由度高めだけど難易度も高め!
バトル:(4)
『天穂のサクナヒメ』のバトルは、通常攻撃と強攻撃、いくつかの必殺技を用いて様々な敵を倒しながら進む横スクロールアクションです。
横スクロールといっても、ただ左から右に進むだけでなく、右から左だったり、あるいは上、ときには下へ進んだりとステージを広く使える特徴があります。
ゲームを進めていくとステージはどんどん大きくなっていくので踏破するのも難しくなり、踏破後の達成感も十分。
気になる点は、バトルが序盤から結構難しいこと。
普段からアクションゲームに遊び慣れている人でも苦戦する可能性があります。敵が強いと言うより多いのが問題ですね。ステージによっては逃げることができなかったり、逃げられてもずっと追いかけてきたりと厄介。
操作方法などのチュートリアルはあるので慣れれば大丈夫だと思いますが、慣れるまでは苦戦する人が多いんじゃないでしょうか。
ステージには昼と夜があり、夜になると暗くなって画面の見える範囲が狭まります。さらに敵もかなり強くなります。
米作りはかなり本格的で面白い!
米作り:(5)
『天穂のサクナヒメ』で1番面白いコンテンツが「米作り」でしょう。少なくとも私は1番楽しかったです。
本物の稲作に近い米作りが可能となっており、SNSでは農林水産省の公式ホームページが攻略サイトになるとも言われる時期があったほど。(実際、『天穂のサクナヒメ』リリース後に農林水産省公式サイトへのアクセス数が増えた)
それくらいリアルな米作りを堪能できるのが本作最大の魅力です。
逆に言えばリアル過ぎて難易度が高いと言うこと。1年を通して育てた米の完成度(量や味、香りなど)が主人公サクナの強さ(強化)に直結するので、米を上手く作れないと強くなれません。
そして強くなれないとステージの踏破が難しくなってしまいます…。
この点が人によって継続して遊べるかどうか難しいところですね。米作りの難しさに加えて、バトルもそこそこ難しいので途中で嫌になってしまう人もいるかもしれないと感じました。
もちろん、ステージ踏破は一旦お休みして数年ほど米作りに集中することもできるので、ステージが難しいと感じたら米作りに専念すれば解決できます。
米作り中のサクナヒメの行動・言動がいちいち可愛い。
天穂のサクナヒメ 評価まとめ
- 米作りが本格的で面白い!
- ストーリーが理解しやすく、人を選ばない!
『天穂のサクナヒメ』はストーリーが良くて人を選ばない反面、米作りで主人公を強化する育成システムが若干面倒で人を選ぶゲームだと思いました。
つまり、良いところも悪いところもあるゲームです。
ゲーム自体の難易度の高さもあり、誰にでもオススメできると言うことは珍しくできないかな…。どちらかと言えば、アクションゲームを普段からプレイしている人向けだと感じます。(初めてのアクションゲームには少しハードルが高い気がする)
しかし、超本格的な米作りが面白いので1回だけやってみて欲しいとは思いますねww
インディーズゲームとしては異例の大ヒットを記録したゲームです。気になる人はぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。
タイトル | 天穂のサクナヒメ |
発売日 | 2020年11月10日 |
ジャンル | アクションRPG |
プラットフォーム | PS4, Switch, PC |
開発/販売 | Edelweiss/Marvelous |
(C)2020 Edelweiss. Licensed to and published by XSEED Games / Marvelous USA, Inc. and Marvelous, Inc.