映画を元に開発されたFPSアドベンチャー『ロボコップ:ローグシティ』をレビューしました!
原作を忠実に再現したロボコップになりきり、バイオレンス満載で昔ながらのシューティングを楽しめるゲームです。捜査などのアドベンチャー要素もあるから映画ファンは絶対にプレイすべきでしょう。
もちろん映画を観ていなくても問題なく楽しめるので、どんなゲームなのか気になる人はぜひ参考にしてください!

- グラフィックが綺麗
- ゲームセンターにあるガンシューティング感覚で面白い
- 選択によってエンディングが細かく分岐する
- 敵の種類、数が多くて歯応えのある難易度
- クリア後の満足感、達成感が大きい
- 映画ファンは必見だし、映画を観ていない人も楽しめる
- 移動が遅くて全体的に動きがもっさり
- 遮蔽物はあるけど隠れられない
- 字幕が小さくて読みづらい
ロボコップ:ローグシティの項目別評価
ストーリー | (4) |
---|---|
グラフィック | (4.5) |
シューティング | (4) |
ゲームシステム(UIなど) | (4) |
操作感 | やや単純〜普通 |
ゲームの難易度 | 普通〜難しい |
『ロボコップ:ローグシティ』の紹介
- 以下はPlayStation公式ゲームプレイ動画
『ロボコップ:ローグシティ』は、2023年に発売された1人称視点のシューティングゲーム(FPS)。字幕やUI表記は日本語に対応していますが、音声は英語です。
本作は、1987年に公開されたSFアクション映画『ロボコップ』の世界観を徹底的に再現し、ゲームストーリーは、『ロボコップ2(1990年公開)』と『ロボコップ3(1993年公開)』の間を描いた完全オリジナルストーリーで展開されます。
映画の世界観をそのまま堪能できるよう、原作同様にバイオレンスシーンは一切の規制がありません。(公開当初は、それまでヒーロー映画になかった残虐描写が話題になったらしい)
さらに映画の1作目と2作目でロボコップを演じたピーター・ウェラー本人がゲームでも声優として再び演じているので、映画ファンは必見です。
本作でプレイヤーは、サイボーグ警察官のロボコップになりきり、頑丈な装甲とハンドガンを武器に大勢の犯罪集団を制圧したり、駐車違反などの軽犯罪から殺人などの大事件も捜査します。
私は映画を観たことがありませんが、映画を観たことがない人も問題なく楽しめるストーリーだったから誰でも気軽にプレイできる良作と言えるでしょう。ゲームボリュームが比較的少ないから忙しい人にもオススメです。
\ ロボコップ:ローグシティ /
半分人間、半分マシーンのロボット警察官となり、犯罪の巣窟となった危険はびこる近未来のデトロイトで正義の鉄槌をくだせ。
頼れるのは愛銃「オート9」 、オムニ社の最新鋭技術が搭載された頑丈なボディ、そして長年に渡る警官としての経験。悪党どもを殲滅し、真実を解き明かせ。
プレイヤーはロボコップを操作し、一人称視点で犯罪に立ち向かう。犯行の現場を捜査し証拠を集め、目撃者から証言を取り、犯人を捕らえろ。時には武力を行使して事態を鎮圧させる必要もある。軽微な犯罪の取り締まりから、凶悪なギャングとの対立、果てには街を牛耳る巨大企業オムニ社を巻き込んだ陰謀の暴露まで——デトロイトから悪が滅するまで、ロボコップは止まらない。
- PlayStation公式ページより引用
『ロボコップ:ローグシティ』の評価・レビュー
クリア時間の目安:約16時間(難易度=ノーマル)

ロボコップ:ローグシティ:(4)
『ロボコップ:ローグシティ』は、FPSで展開されるシューティングゲームですが、プレイしてみると捜査や推理といったアドベンチャー要素もしっかり作られていて銃撃戦以外にも楽しめる工夫がたくさん見られます。
メインクエスト進行中にサブクエストが定期的に発生するため、短いストーリーでも満足度は非常に高かったと感じました。
ロボコップと仲間たちの関係を築いたり、襲撃事件や殺人事件を解決し、警察としての本分をまっとうしたりなど、撃つ以外の要素も楽しいのが魅力です。また、サブクエストの進行具合によって結末が変化するマルチエンディングを採用していることもあり、シューティングゲームにも関わらずストーリーもちゃんと作り込まれていたことに感心しました。
選択によってロボコップとその周りの仲間たちの将来が変化するので、あらかじめ決められたレールに沿って進行するゲームではなく、ある程度はプレイヤー主体でストーリーを進められたのが面白かったです。
さて、肝心のシューティングでは昔ながらの銃撃戦を楽しめます。
ロボコップがロボットということもあって、遮蔽物を利用してスタイリッシュに隠れて撃ったり、近未来の武器を使えたりなどの銃撃はできませんが、派手でバイオレンス満載の銃撃戦を楽しめるのが魅力です。
鋼の装甲で敵の前に仁王立ちしながら迫り来る敵を次々に撃ち倒していく様は圧巻でした。
無限に撃てるハンドガンや、敵が落とした武器を拾って撃ったりなどの銃撃戦はもちろん、敵を掴んで投げつけたり、フィールド上に置いてあるバイクなどを投げつけて爆発させたり、直接パンチをくらわせたりなど、銃以外の近接・遠隔戦闘も楽しめるからFPS好きはハマるでしょう。
さらに規制されていないグロテスク表現により、人によっては爽快感を感じられるかもしれません。(ゴア表現を増やす項目もあるから苦手な人は少し注意かも)
また、それらの面白さを向上させている要因として、グラフィックの綺麗さが挙げられます。景色は現実と間違えるほど美しいからプレイヤー主体のストーリーと重なって没入感もありました。
『ロボコップ:ローグシティ』は全体的に面白かったと思っていますが、アクション性が乏しくてプレイ中に物足りなさを感じたこと、そして日本語字幕が小さくて読みづらかったため総合評価は星4とします。
現代的でスピーディーなFPSが好きな人には向かないかもしれません。しかし、映画ファンやゲームセンターにあるガンシューティングが好きな人にはオススメできます。
映画『ロボコップ』を観たことがない私でも十分に楽しめたので、映画ファンかどうかはゲームプレイに影響しません。気になった人はぜひプレイしてみて下さい!
\ ロボコップ購入者の /

グラフィックが綺麗でマップも結構広い


『ロボコップ:ローグシティ』は「Unreal Engine 5」を利用していることもあり、グラフィックがとても綺麗です。とくに、水たまりに反射する街並みは現実同然で驚きます。
本作はフィールド探索型で決められたマップ上を行き来でき、特定のエリアはロードを挟んで入場するゲームシステム。オープンワールドではありませんが、マップやダンジョンの広さは結構あると感じました。
フィールド上には麻薬や盗品、メモなどの探索物もたくさん隠されているので散策し甲斐があります。治安が悪すぎるためか、通行人などが少なくて街に活気もなく、全体的にやや殺風景に感じましたが、ロボコップの世界観は恐らくこんな感じなのでしょう。(映画観てないから分からないけど)
フィールド探索中に最も気になったことは、移動が遅い(走っても遅い)こと。
主人公がロボットということで、とにかく行動が遅いです。原作を忠実に再現しているとのことで理解、許容できますが、広いマップの探索はやや不便に感じたため、映画ファンじゃないと少し不満に思う可能性があるでしょう。
また、街並みなどの景色に関するグラフィックは凄い再現度だったのに対して、人物の顔や乗り物の移動感などはやや不自然(昔のゲームっぽい)に感じたため、細部にあまりこだわって作っていなかったのが少し残念。
しかし、ロボコップの完成度は他と比べて異常に高いです。映画を観ていない私ですら、ロボコップだけは丁寧に作り込まれていると随所で感じることができたから映画ファンには堪らないのではないでしょうか。
プレイヤーの選択で細かく分岐するストーリーが面白い


『ロボコップ:ローグシティ』はシューティングがメインコンテンツだと思いますが、それと同じくらいにストーリーも魅力的だったと感じます。
とくに、映画を観ている人も観ていない人も同じように楽しめるストーリーだったのが個人的に高評価です。
「今対応すべき敵が誰であるか」がストーリーを通して分かりやすく、全体的に見やすかったから映画を知らなくても疑問を持たずにプレイできてストーリーに集中しやすい。
またストーリーを進めていくと、敵も変わっていき、ラスボスが誰になるのか最後まで分からない構成も良かった。証拠を集めたり、捜査しながら黒幕を突き止めていく感覚は警察そのもので面白かったです。
加えて、メインクエスト中に発生するサブクエストも充実しており、ロボコップを取り巻くキャラクターたちとの関係性がエンディング変化に影響するシステムもユニークでした。
主人公の結末だけが分岐するエンディングはよくありますが、主人公以外のキャラもプレイヤーの選択次第で分岐させることができるので、主体性と没入感があって面白いです。
短いストーリーでも上手くまとまっており、ゲーム難易度の高さもあって大きな満足感を感じられます。
メインストーリーだけを優先して進めてしまうとあっという間にクリアできてしまいますが、本作はエリア移動ごとにサブクエストもやるように促してくれるので、時限クエストをやり忘れずに済んだのも良いところでした。(サブはほぼ全部時限クエストだけど)
ストーリーには、一部ホラー描写(ビックリ系)がある。ホラーゲームじゃないからめちゃくちゃ怖いってわけではないけど、夜中にプレイしたら人によってはちょっと声出るかも。
昔ながらのシューティングゲームを楽しめる

やはり『ロボコップ:ローグシティ』の醍醐味はシューティング。
FPS視点で楽しめる銃撃戦は、一昔前にゲームセンターにあったガンシューティングゲーム(画面の前でレプリカの銃持って撃つヤツ)をプレイしている感覚で楽しめます。
ロボコップの時代背景が古いということもあり、現代のシューティングゲームとは異なってやや原始的な撃ち合いですが、古き良きシューティングゲームの面白さを存分に味わえるでしょう。
(UIの古めかしい感じや色使い、シューティングの仕様が『フォールアウト4』 に似ていると思った)
序盤は簡単だから「大丈夫かな?」と不安になるかもしれませんが、中盤以降は出現する敵が増え、さらに敵の種類も多様に増えていくため、序盤の不安はすぐに消し飛ぶはずです。それどころかかなり難しいとさえ感じてくるかもしれません。
ロボットのメリットを活かして暗闇でも暗視して撃ったり、隠れた敵の位置を素早く把握できたり、敵のタレットをハッキングしたりなど、未来的なシューティングもしっかり楽しめるからFPSが好きな人はハマるのではないでしょうか。

また撃ち合い以外にもパンチや、敵を掴んで投げるといった近接戦闘、バイクなどを投げて周囲を爆発させたりなど、銃撃戦以外の戦い方もできるので、プレイヤー次第でさまざまな戦い方ができる自由も魅力に感じました。
逆にシューティングの弱点は、遮蔽物に隠れられないこと。
遮蔽物自体はフィールドにたくさんあるのに、実際にそれを使って「隠れて撃つ」といった銃撃戦ができないのが残念でした。
頑丈な装甲で剥き出しの戦車のように戦う原作のロボコップを再現しているため、しゃがんだり、隠れたりできないデメリットは受け入れつつも、そのおかげでゲーム難易度高くなっていることもあり、FPSが苦手な私には結構キツかったです…。(※難易度は4段階からいつでも変更可能)
用意された遮蔽物はプレイヤー用ではなく敵が使う用なので、何となく理不尽を感じましたねww

RPG感覚でロボコップを強化できる。さらにハンドガンは個別で強化でき、パズル式の回路を繋げて強化する仕組みがユニーク。ちなみにハンドガンの弾は無限、他には倒した敵が落とした武器を1つだけ拾って自由に使えるからハンドガン以外にもショットガンやグレネードランチャー、ライフルなど、そこそこ多めの種類の武器も楽しめます。(拾った武器は弾制限あり)
字幕が小さいのと移動が遅いがデメリット

最後に、『ロボコップ:ローグシティ』でプレイ中に感じた不満を2つ挙げておきたいと思います。
最初に感じた不満は、字幕が小さいこと。1度に表示される文字量が多く、さらに文字が小さいから慣れるまでは読みづらい思いをするかもしれません。
また緑色の文字は背景によっては視認性が悪いので、読めない場面もありました。字幕サイズやカラーは変更できなかったから残念に思います。(英語は割と聞き取りやすいから読めなくても何とかなる)
もう1つはこれまでにも紹介していますが、ロボコップのアクション性が低いことです。
原作再現度を高めるためだから仕方ないとは言え、遮蔽物を利用して射撃したり、しゃがんだり、ジャンプしたりなどのちょっとしたアクションができない仕様に少し物足りなさを感じてしまいました。
またロボコップの動きがもっさりしていて全体的に鈍いため、走っても遅いからマップ移動に少し煩わしい思いをするでしょう。敵の攻撃も避けきれなくて幾つかは必ず被弾してしまうから、難易度ノーマルでも少し難しかったように感じます。
しかし、これらの不満は映画を忠実に再現した結果であり、映画ファンのための仕様とも言えるため、映画を観ていない人間の贅沢な不満と言えるかもしれません。(実際、映画ファンからはこの鈍い動きが好評みたい)
短い距離ならダッシュできるスキルがあるので、それを通常移動や緊急回避に使うと少し楽。本来の用途とは異なる使い方だと思うけどww
『ロボコップ:ローグシティ』の評価・レビューまとめ

- 分かりやすいストーリーで映画を観ていなくても楽しめる!
- プレイヤーの選択で細かく分岐するマルチエンディング!
- グラフィックが綺麗で景色は実写並み!
- シューティングはゲームセンターのアトラクションみたいで面白い!
- 敵の種類も数も多くて歯応えのある難易度!
- 短いストーリーでもクリア後の満足感・充実感が心地良い!
『ロボコップ:ローグシティ』の評価をまとめると上記の通りです。
いくつかの不満はありますが、総じて面白いゲームだったと思います。難易度の高さに加えて、マルチエンディングだったこと、そして多数のサブクエストのおかげで短いプレイ時間でも十分に満足できたし、何より達成感があってクリア後の気分が良いww
昔ながらの銃撃戦が魅力なのはもちろん、警察官として事件捜査などのアドベンチャー要素もしっかり楽しめます。
しかし、スピーディーなFPSを求めている人には向きません。
遮蔽物に隠れたり、ジャンプができなかったり、移動が遅かったりなどのアクション性が不足しているため、現代で流行っているFPSとは少しテイストが異なり、やや原始的なシューティングゲームと言えます。(ロボコップの世界観を再現するためだから許容できるけど)
とは言え、映画ファンなら絶対プレイすべきゲームだと思うし、FPSが好きな人や、流行に関係なくゲームが好きな人にもオススメです。
映画を観ている必要はないので、少しでも気になった人はぜひプレイしてみてください!
\ ロボコップ購入者の /

タイトル | ロボコップ:ローグシティ |
---|---|
発売日 | 2023年11月2日 |
ジャンル | FPSアドベンチャー |
プラットフォーム | PS5, Xbox Series X|S, PC |
メーカー | Nacon |
ROBOCOP – ROBOCOP 3 © 1987-1992 Orion Pictures Corporation. ROBOCOP: ROGUE CITY © 2023 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. ROBOCOP & ROBOCOP: ROGUE CITY are trademarks of Orion Pictures Corporation. All Rights Reserved.ROBOCOP: ROGUE CITY published by Nacon and developed by Teyon. © 2023 Nacon. All Rights Reserved. Published and distributed by 3goo K.K. in Japan.