『アサシンクリード ヴァルハラ』のメインストーリーをクリアしたので評価しました。
大勢での合戦が好きな人や、長く遊べるゲームを探している人にピッタリなゲームです!
良くも悪くも、とにかくボリュームが多いので飽きずに最後まで遊べるかが評価の分かれ目になると感じました。若干のネタバレがありますが、参考にして下さい!
掲載画像はゲーム序盤のものを使用しています。
- 膨大なゲームボリューム
- 大勢で戦う乱戦が面白い
- 難易度を細かく調整できる
- サブだけのためのオープンワールドがある
- ボタン仕様がPS5と逆
- いつものアサシンクリードとは違う
- ストーリーが長すぎる
アサクリ ヴァルハラの項目別評価
ストーリー | (3.5) |
---|---|
グラフィック | (5) |
戦闘 | (4.5) |
ゲームボリューム | (5) |
ゲームの難易度 | 普通 (細かく選択可能) |
『アサシンクリード ヴァルハラ』とは
『アサシンクリード ヴァルハラ』は、2020年11月10日に発売されたオープンワールドアクションRPG。
本作はアサシンクリードシリーズの12作目(オデッセイの次、ミラージュの前)です。プレイヤーは北欧のヴァイキング「エイヴォル」を操作し、イングランド中で略奪や大勢での合戦が楽しめるゲームとなっています。
アサシンクリードはシリーズを通して全てが繋がっていますが、本作はアサシン教団が誕生する前の物語のため、ヴァルハラからプレイしても問題なく楽しめるでしょう。(固有の造語はゲーム内で確認できます)
ちなみに本作には、次作『アサシンクリード ミラージュ』の主人公「バシム」が登場しているので、気になる人はプレイしておくとさらにストーリーの理解を深められると思います!(脇役ではなく主要人物として登場)
時は9世紀。恐れ知らずの戦士として育てられたヴァイキング「エイヴォル」となり、戦士団を率いて、氷に閉ざされたノルウェーから緑豊かな農地が広がるイングランドを目指せ。ヴァルハラに迎え入れられるため、定住地を築き、敵地を征服せよ。
ヴァイキング時代のイングランドは、諸侯や王国どうしの争いによって引き裂かれていた。混沌の果てに待つのは、豊かな手つかずの大地。新たな征服者にあなたはなれるか?
『アサシンクリード ヴァルハラ』の評価・レビュー
執筆時のプレイ時間:約85時間(メインストーリークリア+寄り道少々)
総合評価:(4)
『アサシンクリード ヴァルハラ』を一言で表すと「長すぎる!」でしょう。
あまり寄り道することなく、メインストーリーだけを優先して進めたつもりなのですが、それでもクリアまでに約85時間もかかった大ボリュームのゲームです。しかも、サブクエストやサブストーリーはまだ手を付けていないので全部やったら130時間以上はかかる見込み。(DLCも含めたらさらに増えます)
サブストーリーのために新たなオープンワールドが登場するくらいなので、できるだけ長く遊びたい人にオススメです。
本作の主人公は「ヴァイキング」ということもあり、従来のアサシンクリードのような暗殺はサブ的な位置付け。戦士団の仲間とともに襲撃や略奪がメインだったため、いつのもアサシンクリードとはテイストがかなり異なっていた印象でした。(ステルスや暗殺はもちろんあるがサブ扱い)
戦闘では両軍入り乱れた乱戦が多く、ガツガツ戦いたい人にもオススメです。とくに攻城戦のクオリティはかなり高いと感じます。
ストーリーに関しては、長すぎて飽きが来るけど最後までプレイしてしまう面白さもありました。
基本的には「同盟を結ぶためにイングランド各地に赴いて問題を解決する」といった内容が延々と続くため、全体を通してやや単調ではありますが、各地で発生するストーリー自体は面白いです。
プレイヤーの選択で展開が変化するストーリーは、どうしてもプレイし続けたくなってしまうでしょう。
戦闘やストーリーを面白いと感じたにも関わらず総合評価を星4とした理由は、ストーリーが長すぎたこと。そして最後が不完全燃焼だったため。
アサクリヴァルハラのメインストーリーは、言ってしまえば「同盟を結ぶためだけにイングランド中にお使いに行くようなイメージ」です。そのため、主人公が所属する「鴉の戦士団」に直接関係するような内容は少なく、さらに同盟を結ぶ国が多すぎて途中で飽きる可能性があります。
「領地に赴いて同盟を結ぶ→定住地に戻る→次の領地に赴く」をひたすら繰り返すため大きな変化がなく、人によっては飽きるでしょう。少なくとも私は途中で飽きましたが、それでも最後までプレイできたのは各地の同盟ストーリーが面白かったのと、最後にはイングランドを征服できると信じていたから。
しかし、希望虚しく最後は中途半端で終わってしまったのが残念。と言うもの、ずっとラスボスだと思っていた敵を倒すことなく終わってしまったので…。試合に勝って勝負に負けたような終わり方だったのが何とも微妙でした。
(加えて前作オデッセイに続き、本作もクリア後のエンドロールがないから終わった感じがしない)
以上から総合評価を星4としています。
大勢の敵を蹴散らすこともできたり、静かにステルスに徹したりもでき、戦闘面では十分なアクションを楽しめますし、ストーリーも1つ1つは面白かったです。
ゲームボリュームがかなり多いので、長く遊べるゲームを探している人はプレイしてみてはいかがでしょうか。
※DLCが入ったパッケージ版も販売されています。
大ボリュームのストーリーは長すぎ?
ストーリー:(3.5)
アサクリヴァルハラのメインストーリーはとにかく長いのが特徴。「まだ続くの!?」と言わんばかりに続くため、長く遊べるゲームを探している人にはピッタリです。
ストーリーは、イングランド中を回って各地の問題を解決し、同盟を結んで「鴉の戦士団」の勢力を拡大していくというもの。
個々のストーリーは面白く、プレイヤーの選択によって展開が変化するため、主体的に進められるのが魅力です。裏切り者が誰なのか探したり、誰を首長にするかなど自分で決められて面白かったですね。
さらにロマンス(恋愛要素)もあります。大した前触れもなく急に恋愛が始まるから感情移入は難しいかもしれませんが…。ロマンスに関しては男性同士、女性同士、異性とも可能で現代的だと感じました。
ストーリーで感じたデメリットは、ストーリーが長すぎることでしょう。
基本的にはイングランド各地で同盟を結ぶだけのストーリーなので単調に感じやすく、人によっては飽きてしまう可能性があります。
またアサクリヴァルハラは、各地で発生する小さなストーリーをかき集めて1つにまとめたようなゲームです。
そのため、メインストーリーの根幹にほとんど触れないまま進むことになるからプレイ意欲を最後まで維持するのが難しいかもしれません。
さらに、従来のアサシンクリードのように暗殺をメインにしたストーリーはサブ扱いだったので過去作をプレイしている人ほど困惑するでしょう。
ストーリーの評価としては「面白いのに長すぎて飽きるゲーム」ということで星3.5にしました。各地のストーリーは面白いんですが、やたら長すぎて逆にストレスになる可能性があります。
保証はできませんが、内容的には過去作を知らなくてもプレイできると思います。
『アサシンクリードヴァルハラ』はメインストーリーだけでなく、サブストーリーもいくつかあります。サブだけのために新たなオープンワールドも用意されているため、全体のボリュームはかなり多いです。(DLC無しでも満足できるボリューム)
- 主人公の性別
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本作の主人公は、男性と女性から選べます。またプレイ中にいつでも性別を変更可能。ヴァルハラの1つ前の作品『アサシンクリードオデッセイ』のように、選ばなかった性別がストーリーに登場することはありません。ちなみに、ヴァルハラの公式設定は女性主人公です。
- 公式トレーラーや公式サイトでは男性主人公ですが、プレイするとデフォルトは女性になります。
- プレイ中に性別を変更できる理由は、現代の研究者が特殊な装置「アニムス」に入って主人公の物語を追体験する設定のため。(アサクリシリーズはいつもその設定)
- 隠れし者とは
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秘密裏に裏で社会を支配している組織(「古き結社」後のテンプル騎士団)を暗殺する秘密結社。のちのアサシン教団でもある。「隠れし者」の起源は、『アサシンクリード オリジンズ』をプレイすると分かる。またアサシン教団については、同社(UBISOFT)開発のゲーム『ウォッチドッグス シリーズ』にも関連しています。
広大なオープンワールドはグラフィックが綺麗
グラフィック:(5)
ノルウェーとイングランドを舞台としたオープンワールドはとても綺麗です。
PS5でプレイした感じでは、ロードは速い方だと思います。めちゃくちゃ速いわけでもないですが許容範囲です。
小さな村から大きな町まで様々なエリアがあるのも魅力的。広大なオープンワールドには探索要素が充実しており、行く先々で常に宝箱を探し回ってましたww
似たような景色が広がっているため人によっては変わり映えせずつまらないと感じる可能性もありますが、昔のイングランドはこんな感じだったのではないでしょうか。
エリアによっては四季を感じられる天候になっていたのが高評価です!
またメインストーリーとは別に、サブストーリーのためだけの新たなオープンワールドが用意されているので、景色の違いはそっちで堪能するのが良いかもしれません。
個人的に気になってイングランドの歴史的建造物を調べてみたところ、全く同じ建物がアサクリヴァルハラにも登場していて驚きました。世界史に詳しい人はこれだけでもプレイする価値がありそうですね。ちなみに私は現在もイギリスで続いているお祭りも発見できましたww
「チーズ転がし祭り」がゲーム内で開催された様子はありませんでしたが、祭り自体は存在はするようです。ちなみに、現実の「チーズ転がし祭り」は1826年くらいから登場したと言われているので、900年代のイングランドにこのお祭りはないっぽい。あくまで小ネタだと思います…。
戦闘は乱戦がメイン
戦闘:(4.5)
アサシンクリードと言えば“ステルスキル”ですが、ヴァルハラでは大勢で戦う乱戦がメイン。
仲間のNPCと協力して大量の敵を倒しながら敵陣を突破し、敵リーダーを倒すといった感じでさながら合戦です。
修道院や敵兵舎などから金品、資材を略奪して回る、ヴァイキングとしての戦闘を楽しめるのが最大の魅力でしょう。
解放できるスキルやアビリティも複数の敵に対して有効なものが多い印象でした。
もちろん従来通りにステルスキルもできますし、その機会も多数ありますが、どちらかと言えばヴァルハラでは乱戦がメインだと感じます。
何より、主人公がヴァイキングのリーダーなのにコソコソ戦うのはちょっと違うかなと。
誰にも気づかれずに静かに暗殺するのがアサシンクリードの醍醐味なので、従来とは様相がかなり違う印象を持つ人も多いかもしれませんが、私としてはこれはこれで面白かったですww
武器の種類も多く、二刀流で戦えたりなどプレイスタイルに合わせて多彩な組み合わせが楽しめます。強い武器は探索して入手しないといけないのが若干面倒ではありますが…。(初期装備でも強化すれば普通に戦えます)
戦闘評価を-0.5とした理由は、鷹の目を使う場面が減ったこと。
アサシンクリードと言えば暗殺の他にも、鷹などの飛行動物を飛ばして上空から地上を見下ろす索敵(鷹の目)が魅力なのですが、残念ながらヴァルハラでは上空から索敵できません。(ヴァルハラではしゃがむだけで自動的に付近を索敵するスキルに変更)
鷹の目自体はヴァルハラでも使えますが、地形を確認したり、洞窟の入り口や装備の隠し場所を探すくらいでしか使わないので、敵をマーキングできなくなったことで使用頻度が大幅に減ったのが残念でした。
これにより、従来のアサシンクリードほど敵地に潜入している感覚は味わえません。ステルスが簡単になったとも言えるので良いか悪いかは人によりますが、全体的に戦闘でのアサクリらしさがなくなったため、-0.5としています。
大勢での「戦」が好きな人はハマると思いますよ。
本作にアサクリ名物の海戦はありません。
アサシンクリード ヴァルハラの難易度は?
ヴァルハラの難易度は細かく設定可能です。
ゲーム全体の難易度、ステルスの難易度、敵の難易度を細かく設定できるからゲームが苦手な人でも自分に合った難易度でヴァルハラを楽しめるのが魅力。
私は全て「普通」の難易度設定でクリアしましたが、文字通り普通の難しさだったと感じます。
各地域で推奨戦闘力が記載されているので、その戦闘力に合わせてエイヴォルを強化しておけば難しく感じることはないはずです。
ちなみに難易度を普通に設定した場合は、記載された戦闘力-70くらいでも大丈夫です。(被ダメージ量は跳ね上がるけど)
ヴァルハラの戦闘力はレベルのようなもの。戦闘力はスキルツリーを解放していくことで上昇できます。スキルツリーはストーリーやサブクエスト達成時、探索アイテム回収時にもらえる経験値で貯まるポイントで解放。
ちなみに、探索やサブクエストをやらずにメインストーリーだけ進めると途中で戦闘力が足りなくなる。可能なら道中で住民に話しかけると発生するサブクエストもこなすと良いです。(サブクエストはその場で簡単に達成できるものが多い)
サブストーリーやミニゲームが充実
ゲームボリューム:(5)
アサクリヴァルハラはメインストーリーがとにかく長いと紹介しましたが、メインストーリー以外にも遊べるコンテンツが充実しているのが魅力です。
アサシンクリードシリーズでお馴染みの暗殺ミッションや、オーディンを主人公にプレイできるストーリー(アースガルズ篇)、略奪をメインにプレイできる「河川襲撃」など、できることがたくさんあります。
とくにアースガルズ篇や河川襲撃などはメインとは別に、新たにオープンワールドが解放されるためDLCを購入せずとも楽しめる要素が充実しすぎているのが嬉しいところ。
さらに、ミニゲームでは「エールの早飲み」や「口論詩(ラップバトル的な)」、「オーログ」というボードゲームでも遊べる充実っぷり。加えて、フィールド上には「謎解き」要素も結構ありました。
『アサシンクリード ヴァルハラ』は膨大なゲームボリュームが魅力ですね!
システム面で気になるところも
ストーリーや戦闘は面白かったと思っていますが、ゲームシステム面で気になるところもありました。
1番気になったのはボタン仕様です。
PS5では「×ボタン=決定」「○ボタン=キャンセル・戻る」ですが、アサクリヴァルハラでは逆で「○ボタン=決定」「×ボタン=キャンセル・戻る」という仕様。
PS4でプレイする分には特に問題ありませんが、PS5でプレイする場合は慣れるまで面倒なのがデメリット。ヴァルハラのボタン仕様に慣れても、他のPS5ソフトをプレイするとまた逆になるので結構煩わしい思いをしました…。
アサシンクリード ヴァルハラの評価まとめ
アサシンクリード ヴァルハラ:(4)
- 敵も味方も入り乱れる戦闘が面白い!
- 相変わらずグラフィックが綺麗!
- メインストーリー以外にもオープンワールドがある!
- ゲームボリュームが膨大すぎる!
- 難易度を細かく調整できる!
『アサシンクリード ヴァルハラ』は、膨大なゲームボリュームが最大の魅力。
実際にプレイしたら長すぎて驚くでしょう。
本作はステルスアクションゲームですが、どちらかといえば乱戦がメインなのでガッツリ戦いたい人にオススメです。簡単、あるいは難しいと感じても細かく難易度を調整できるから誰でも快適に楽しめるでしょう。
ストーリーがとにかく長いので人によっては飽きてしまう可能性はありますが、目立った欠点はそれくらい。
いつのもアサシンクリードっぽさは薄めの印象でも十分に楽しめると思います。むしろ大勢で戦うのが好きな人は、いつものアサクリよりヴァルハラの方が面白いと感じられるかもしれません。
アサクリはシリーズを通してストーリーが繋がっていますが、ヴァルハラから始めても理解はできると思います。
気になる人はぜひプレイしてみて下さい!
タイトル | アサシンクリード ヴァルハラ |
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発売日 | 2020年11月10日 |
ジャンル | アクション |
プラットフォーム | PS5, PS4, Xbox, PC |
メーカー | UBISOFT |
© 2020 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Assassin’s Creed, Ubisoft, and the Ubisoft logo are registered or unregistered trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries.
『アサシンクリード ヴァルハラ』はオープンワールドの雰囲気やストーリー中の会話分岐、BGMなど所々で『ウィッチャー3』に似ています。北欧を題材としているため特に「スケリッジ」にそっくり。もちろん、ストーリーや戦闘システムは大きく違うので全てが似ているわけではありませんが。
- ウィッチャー3をプレイしていない人には伝わらない表現でごめんなさい…。