2022年10月18日にリリースされた放置系RPG「メメントモリ」を1週間ほどプレイしたのでレビューしました。
イラストや世界観に惹かれてインストールする人は、このゲームを純粋に楽しむことができるはずです。
しかし、テレビCMなどの広告を見て、“ストーリー”に興味を持った人はガッカリするかもしれません。
「メメントモリ」がどんなゲームなのか気になっている人は、ぜひ参考にしてください!
この記事の内容は2023年1月下旬時点です。アップデートなどで内容が変更されている可能性もありますので、インストールする際はご注意下さい。また、当記事に大きなネタバレはありません。
メメントモリの総合評価
総合評価 | 3.5 |
異端な少女を虐げるダークファンタジーの世界観、水彩画のような綺麗なイラスト、キャラ1人1人をイメージした楽曲、空いた時間にサクッと遊べるゲーム性、「死」を扱った暗く悲しいシナリオ、どれを取っても高いレベルでファンタジーが好きな人にオススメしたいゲームです。
上記のどれか1つでも興味があればハマると思います。
では、高評価なのになぜ評定が「3.5」と低いのか…、それは圧倒的にストーリーが少ないから。
「メメントモリ」はRPGで、RPGはストーリーが最も重要になると言っても過言ではありませんが、残念ながらこのゲームにメインストーリーは1章しかありません…。
2章目以降に物語はなく、ただ戦うことだけを強いられます。
RPGを名乗るのであれば“戦う理由”が必要になりますが、「メメントモリ」ではその理由について全く深追いしないので、多くのプレイヤーが目的を見失うでしょう。
目的がなければ戦う必要もないわけで、そうなるとプレイする必要もなくなっていまいますから、私から見ればゲームとしてかなり危険な状態です。最悪の場合、早期サービス終了もあり得ると思うほどに…。
せめて各章ごとにストーリーを組み込むべきだと思います。なんのために戦い続けるのか、プレイヤーが納得できる展開に持っていかなかいと、このままではユーザーが離れてしまうでしょう。
しかし、メインストーリー以外は素晴らしい完成度です。
やることがほとんどない放置ゲームでも、しっかり遊べるコンテンツが作られており、オートバトルで複雑な操作やルールもなく、誰でも気軽にプレイできる仕様になっています。
さらに「メメントモリ」の最大の魅力と言えるラメント(楽曲)も、かなりこだわって作詞・作曲された様子が伺えます。
有名な声優や歌手を採用してフルボイスのキャラストーリーにするなど、キャラの作り込みが素晴らしく、「キャラが好き」というだけでゲームを続けられる人もいるかもしれません。
ストーリー以外は十分楽しめますが、ストーリー不足によるユーザー離れの懸念は拭えないので総評は「3.8」としました。
放置ゲームですから、強くなりたい人は早い時期からプレイし始めた方が良いでしょう。
ストーリーの評価
ストーリー |
ストーリー評価は「3」ですが、これは面白くないという意味ではありません。圧倒的量の少なさが原因です。
「死」を扱った物語で全体的に暗いお話ですが、設定はしっかり作り込まれており、魅力的なイラストや声優の演技もあって惹き込まれます。
にもかかわらずメインストーリーが第1章しかなかったので、低めの評価にさせて頂きました。
あれだけ凝ったシナリオで、キャラ1人1人にもしっかりと設定された過去があるのに、なぜメインストーリーが1章しかないのか、不思議でなりません。
「魔女を解放し、世界を元に戻す壮大な旅になるはず…」とプレイヤーの期待を煽るだけ煽った挙句、「実はストーリーは1章しか用意してません」となると、正直期待はずれです。
リリースして間も無いので、さすがにメインストーリーは今後追加されると思いますが、されずにこのまま行くのであれば遠くない将来、サービス終了する可能性が高いと感じました。
ストーリーがないRPGをプレイする意味はありませんからね…。
シナリオ自体はとても面白いので、今後に期待して評価は「3」としました。
私の予想では早期にサービス終了すると見ていましたが、キャラゲーとしての地位を確立しているため、今後も長くサービスを継続してきそうです。
ゲームシステムの評価
ゲームシステム |
完全オートバトルなので、ゲームが苦手な人でもプレイできます。
オートバトルのデメリットとなる「遊び甲斐がない」という弱点も、メインクエスト以外のモードを追加することで克服できていると思いました。
戦闘中のイラストやキャラボイスが魅力的で、戦闘をスキップせずに見ていたくなるほどです。
放置ゲームはガッツリ遊びたい人にとってはマイナス評価でしょうが、「メメントモリ」は世界観やシナリオが重く、暗いので放置ゲームにして正解だと私は思います。
正直、こんな重いのガツガツやってられないですww
寂しげのある戦闘BGMに、壮絶な過去を背負ったキャラたち、永遠にも感じられるほど広がった呪われた世界など、毎日やってたら具合悪くなると思う。
時間が空いたときにちょこっと遊んでちょうど良いゲームだと感じました。
キャラクターの評価
キャラクター |
水彩画のようなイラストで、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、私は好きです。
鮮やかな色使いで華やかなのにどこか寂しげで、物語の雰囲気に完全にフィットしていると思います。
キャラクターのレベル上昇で解放される固有ストーリー(メモリー)が秀逸で、短編ではありますがフルボイス対応でまさに「聴く小説」と言わんばかりの完成度です。
だからこそメインストーリーの少なさが悔やまれる…。
キャラ1人1人をイメージしたラメント(楽曲)も素晴らしい聴き心地で、放置ゲームなのに放置せずに聴いていたいほどです。
とくに、ラメントの歌詞は固有ストーリーを読んだ後に聴くと一層心に響きます。
「メメントモリ」は、このキャラデザと固有ストーリー、ラメントに全力を注ぎ過ぎたのかもしれませんね。
ガチャの評価
ガチャ |
SRの排出率は4.46%と高めで、さらにデイリークエストを完遂するとガチャチケットが1枚もらえるので無課金者に優しい仕様と言えます。
10回ガチャなら最終枠に必ずSRが1つ出るので、「全然出ない…」とはなりません。
個人的には結構な確率でSRが出ると思いますね。
今はリリースしたてでキャラが少ないので、出やすいように感じるだけかもしれませんが。
メメントモリの評価まとめ
- 暗くて悲しいストーリー
- イラストも楽曲も最高
- 放置ゲームでも遊べるコンテンツは多め
- 複雑なコンテンツ・操作がない
- オートバトルでゲームが苦手な人にもオススメできる
- メインストーリーが1章しかない
- 改善求む
- 毎日やるには重すぎる世界観
- 放置ゲームだから問題ない
「メメントモリ」は、本当に“勿体無い”の一言に尽きるゲームです。
シナリオからキャラデザ、キャラストーリーに楽曲と、ファンタジー好きには堪らなく刺さる内容が詰まっていて、さらに放置ゲームでも遊べるコンテンツを増やして飽きさせないようにする工夫も見られるのに…。
なんでメインストーリーが1章だけなんだ!!??
RPGなのにストーリーをおろそかにしたらダメじゃん……。せっかく良いシナリオがあるのに勿体無さすぎです。
ゲーム自体はとても良くできているので、「メメントモリ」が生き残るかどうかは、今後メインストーリーが追加されるかどうかにかかっていると言えるでしょう。
ストーリーの少なさに目を瞑れば他の完成度は非常に高いので、私はオススメしたいゲームですが、やはりRPGにおいてストーリーの少なさは致命的とも言える弱点ですから何とか改善してほしいですね。
個人的に「メメントモリ」の世界観、キャラデザが好きなのでもう少し様子を見てみようと思います。
これから化ける可能性は十分あるので、強くなりたい人は早めにインストールしておきましょう!